家庭から出る生ゴミ、毎日のように出てしまいますよね。それをただ捨ててしまうのではなく、もうひとつの使い道があるとしたら? コンポストは、生ゴミを堆肥として再利用できる方法のひとつ。ごみの削減や土づくりにも役立つ、環境にやさしい暮らしのアイデアです。ここでは、コンポストの基本と始め方についてご紹介します。
コンポストってどんなもの?
コンポストとは、生ゴミや落ち葉などの有機物を微生物の力で分解し、土に還す方法のことです。できあがった堆肥は、家庭菜園やガーデニングにも活用でき、自然のサイクルを身近に感じられるのも魅力。生ゴミの量が減るだけでなく、ごみの焼却によるCO₂排出も抑えられるので、地球環境にもやさしい取り組みです。
コンポストにはいくつかの種類がありますが、家庭で手軽に始められるものとしては「ダンボールコンポスト」や「電動生ゴミ処理機」などがあります。どちらもスペースやライフスタイルに合わせて選べるので、無理なく取り入れやすいのが特長です。
自宅で始められるコンポストの方法
コンポストを始めるとき、まず気になるのが「どうやって作るの?」ということ。ダンボールコンポストは、専用の箱にピートモスやくん炭を入れて生ゴミを混ぜていく方式です。ベランダでも使える手軽さと、初期費用がほとんどかからない点が魅力。ただし、水分量や通気の管理はこまめに行う必要があります。
もう少し手間を省きたいなら、電動の生ゴミ処理機という選択肢も。スイッチひとつで生ゴミを乾燥させ、数時間で堆肥化できます。室内でも使えるので、場所を選ばず導入できる点がうれしいところ。価格はやや高めですが、自治体によっては購入補助制度がある場合もあるので、事前に確認してみるのがおすすめです。
木材で作る自作コンポストもあります。庭があるなら、落ち葉や雑草も一緒に処理できて便利。設置場所の風通しや排水性を考えながら、長く使える形を工夫するとよいでしょう。
コンポストを続けるためのコツ
せっかく始めても、続かなければ意味がありませんよね。コンポストをうまく続けるには、ちょっとした工夫が大切です。まずは「入れていいもの」と「避けた方がいいもの」をしっかり覚えておくこと。野菜の皮、果物のくず、卵の殻、ごはんなどはOKですが、油っぽいものや骨、貝殻などはNG。臭いや虫の原因になることがあります。
もうひとつ大事なのが水分の管理。生ゴミは水分を多く含むので、そのまま入れると湿りすぎてしまい、悪臭やカビが発生しやすくなります。なるべく水気を切ってから入れるようにしましょう。定期的にかき混ぜて空気を入れると、分解がスムーズになります。
慣れてくると、季節やゴミの量に合わせたペースもつかめてきます。自分の暮らしに合ったスタイルを見つけて、無理なく続けていけるといいですね。